雑食こけしの読書録

読書記録をメインに趣味のことをゆるく書いています

2020-01-01から1年間の記事一覧

荻野 淳也『心のざわざわ・イライラを消すがんばりすぎない休み方 すき間時間で始めるマインドフルネス』

今(?)流行りのマインドフルネスに関する本です。 Googleでも取り入れられているということで話題になっていました。ともすれば日々の生活に追われ、目の前の雑務で手一杯になってしまうときに、少しだけ体の声に耳を傾けてみましょう、というのが全体の趣旨…

今村 翔吾『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組 』

江戸一の火消しと名高かった武士火消し・松永源吾。 ある事件をきっかけに、火消し稼業からは引退していた彼のもとを一人の男が訪れるところからストーリーは始まります。出羽新庄藩から来たという男の目的は、源吾に火消し部隊を作ってもらうということでし…

さとう ふみや (原著), 天樹 征丸 (原著), 金成 陽三郎 (原著), 船津 紳平 (著) 『金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿』

色物だと思って一巻を試しに読んでみたら、あまりの面白さに一気買いしてしまった本シリーズです。説明の必要もないと思いますが、念のため。 巻き込まれた第三者や警察からするととても心強く頼りになる、金田一少年。 しかし、犯人から見ると(当然ながら…

鈴森 琴『忘却城』

やばい。すごいものを見つけてしまった。 第3回創元ファンタジイ新人賞で佳作を取ったという本作。表紙が流行りのマンガチックなものだったので、一瞬躊躇いましたが、手にした自分を褒めてあげたいです。 一度手に取ったら止まらずに、そのまま続編まで買っ…

山田 風太郎『風来忍法帖 山田風太郎忍法帖(11)』

言わずと知れた山田風太郎の大傑作忍法帖シリーズの一冊です。 もちろん、既読ではありますが、衝動的に読み直しをしたので、改めて感想を。時代は安土桃山。豊臣秀吉が天下統一の総仕上げとして、北条家を滅ぼしにかかったその時です。舞台は「のぼうの城」…

泉谷 閑示『仕事なんか生きがいにするな 生きる意味を再び考える』

なんとも挑戦的なタイトル。 そうです、私は仕事なんてしたくないので、この本を手に取りました。様々な患者へのカウンセリングを行なってきた精神科医の著者が、仕事は果たしてそんなに重要なのか? 生きる意味とは何か? ということを解きほぐした本です。…

高橋 葉介『師匠と弟子』

漫画家で誰が一番好き? と聞かれたら、私は高橋葉介と答えます。 毛筆で書いているという耽美な絵柄は、実に私好みなのです。さて、本作は不思議な力を持つ男(師匠)の元に預けられた、少年(弟子)を主人公とした話です。 少年は裕福な家に生まれましたが…

白井 智之『おやすみ人面瘡』

デビュー作「人間の顔は食べづらい」のグロテスクなディストピアに衝撃を受けて、これが著者の小説を読むのは二作目です。 グロさは相変わらずで、語弊があるかもしれませんが安心します。本作は、人面瘡が体にできるという病気(というかバイオテロ)が発生…

今井 良 『内閣情報調査室』

スパイ天国なんて揶揄されることも多い日本ですが、スパイ行為を行うような組織が全く無いか、と言われると、そういうわけでもないのです。それが、官邸直轄の組織である「内閣情報調査室」です。この組織は、日夜数多の情報を収集・精査し、有意な情報を引…

香月美夜 (著), 椎名 優 (イラスト)『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」』

最近よく平積みにされているのを目にしていて、「本好き」という単語が気になって手を出してみた本。なるほど、これが話に聞く異世界転生ものなんですね。主人公である大学生の麗乃は病的なまでの本の虫。図書館司書の就職口を手に入れ、死ぬときは本に囲ま…

鈴木 大介 『最貧困女子』

低所得層のさらに下、社会保障制度の枠組みからもはずれ、その日生きる金をセックスワーク(要するに売春です)で稼ぐしかない女性たち。本書ではそんな彼女たちの実情と苦悩を描いています。私は幸いにもよい両親、家族に恵まれましたので、家族に頼れない…

スピッツ『旅の途中』

幅広い年齢層の人たちに愛されてやまないバンド。スピッツ。 かくいう私もはまりにはまって大人になりました。つい最近、スピッツの曲を聞き直して「やはりすばらしい」と思ったばかりでしたので、この本を見つけて、運命かもしれないと即購入しました。結成…

矢部 嵩『〔少女庭国〕』

とある女子高校三年生の仁科羊歯子は、卒業式会場へと向かう途中、いつの間にか自分が見知らぬ部屋で横になっていることに気づきました。小さな部屋には向かい合うふたつの扉があって、一方にはノブがなく、羊歯子側からは開けることができませんが、もう一…

小池 龍之介『いま、死んでもいいように 執着を手放す36の智慧』

東大卒の僧侶(当時?)として有名な小池龍之介さんの本です。 コラム連載をまとめたもので、満ち足りた生活を送るための心得が僧侶としての立場から語られています。著者の人格の点では、賛否両論はあるでしょうが、仏の教えを非常に分かりやすく噛み砕いて…

幡 大介『大富豪同心』

NHKのドラマになった小説です。江戸の大富豪・三国屋の「若旦那の末っ子」卯之吉は、末っ子の気楽さから放蕩気ままな暮らしをしていました。 眉目秀麗・有り余る金にものを言わせた粋な遊びは、遊び人の鑑といえるほどです。しかし、可愛い可愛い孫を思う祖…

ROLAND『俺か、俺以外か。 ローランドという生き方』

寡聞にして私は著者のことを知りませんでしたが、現役時代はホストの帝王と呼ばれ、現在はホストクラブを経営する実業家でもある方だそうです。 ナルシストかつビッグマウスの著者の放つ発言集がこの一冊です。確かに、タイトルの言葉はどこかで聞いたことが…

中村 勇志『六道の悪女たち』

読書録にマンガも解禁しました。 たまたまAmazonのサイトで見つけて、買ってみたところ、少年漫画らしい熱い漫画で、最新刊まで一気に読んでしまいました。主人公の六道桃太は、不良高校に通ういじめられっ子で、同じくいじめられている大佐(あだ名)と課長…

筆子 『1週間で8割捨てる技術』

断捨離をはじめました。 というよりも、毎日のように断捨離をしようと思いながら、ずるずると今まで引き伸ばされてきたという感じですかね。部屋が物であふれていて、片付けたくても片付ける場所がないというどうにも八方塞がりの状態です。そうです、私は子…

新井 文彦(写真), 白水 貴(監修), ネイチャー&サイエンス (構成・文) 『毒きのこ 世にもかわいい危険な生きもの』

この手の本が大好きなんです。酒のつまみにすると悪酔いするきのこから、食べたら死ぬきのこまで、さまざまな毒と外見を持つきのこたちの写真集です。 きのこってなんでこんなに魅力的なんでしょうね。 フォルムが愛らしくて、写真だけでもいつまでも見てい…