ROLAND『俺か、俺以外か。 ローランドという生き方』
寡聞にして私は著者のことを知りませんでしたが、現役時代はホストの帝王と呼ばれ、現在はホストクラブを経営する実業家でもある方だそうです。
ナルシストかつビッグマウスの著者の放つ発言集がこの一冊です。
確かに、タイトルの言葉はどこかで聞いたことがあります。
表紙から、中身スカスカを勝手に想像していましたが、どうしてどうして。
自己愛と高い矜持があふれる言葉からは、ストイックで強い自律心を感じ取れます。自分の真似をしたいなら勝手にすればいい(どうせできないから)、という姿勢はなるほど、信者を生み出すわけです。
それは、以下の言葉からもうかがえます。
【ちなみに、これは前々から言い続けている俺の持論なのだが、スタイルがいい人は仕事ができる。なぜなら、自分に厳しく、健康に気をつかっているから。】
どんな分野であれ、トップを取った人は己の哲学が明確に固まっていて、読んでいて心地が良いですね。
そして、時折見せるシスコンの面をはじめとする人間臭さ。どこまで計算しているのかは分かりませんが、全部著者の匙加減なのだとしたら、かなりの人たらしです。私も、次作が出たらまた買おうと思うくらいですので。
あと、この言葉笑ってしまいました。
酒に酔った親戚の一人に、著者のトレードマークであるブロンドヘアを非難されたときの反論だそうです。
【貴方はそんな親からもらった大事な髪の毛、ほとんどなくしているじゃありませんか?】
すぐにこんな切り返しができるなんて、ほんとに頭の回転が速い!