雑食こけしの読書録

読書記録をメインに趣味のことをゆるく書いています

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ズュータン 『妻がマルチ商法にハマって家庭崩壊した僕の話。』

タイトルの通り、著者はマルチ商法をめぐる悲劇を体験しています。そして今は、マルチ商法の被害にあった人々にインタビューをして、noteで公開をすることにより、マルチ商法の危険に対する啓蒙活動を行なっているそうです。前半はマルチ商法によってもたら…

北川 恵海 『ちょっと今から人生かえてくる』

もう六年前になりますが、前作「ちょっと今から会社やめてくる」は、かなり話題になりましたね。ブラック企業で心を病んで死を選ぶ直前、ヤマモトと名のる謎の男に助けられて、新しい人生を歩みはじめた青山隆。 そのサイドストーリーともいえる本作は、青山…

馬場 翁 『蜘蛛ですが、なにか?』

マンガ化、アニメ化もして人気のある小説です。いま(?)流行りの転生ものですが、うら若き女子高生の転生先はなんと蜘蛛のモンスターという、転生=チートの定石を外したサバイバルストーリー。 主人公である「私」は、暗い洞窟の中で目を覚ましました。記…

貴志 祐介『天使の囀り』

主人公は、終末期医療に携わる精神科医・北島早苗。 彼女は恋人の高梨に違和感を覚えていました。 それは、作家である高梨が参加した、新聞社主催のアマゾンの調査から帰国後ずっとです。食欲、性欲ともに旺盛になり、そして何よりも、病的なまでに恐れてい…

高野 秀行『間違う力』

辺境作家として、独自の立ち位置を構築した著者。 独自の視点とぶっ飛んだ行動力が魅力の著者が、自分自身の人生哲学について語った本です。全10箇条でまとめられた教訓は、【長期スパンで物事を考えない】だとか【怪しい人にはついていく】だとか、普通に言…

日向 夏 『 薬屋のひとりごと』

コミック化もされ、話題になっていた作品。 なかなか手を出す機会がなかったのですが、ようやく読んでみました。 中国の後宮をモデルにしたらしき場所が舞台です。 主人公の猫猫(マオマオ)は、そこで働く下女です。とはいえ、望んでやってきたわけではなく…

高江洲 敦 『事件現場清掃人 死と生を看取る者』

孤独死は遺体が長時間発見されることなく部屋に放置されることが少なくありません。その場合、腐りはじめた遺体から体液が流れ出て、腐敗臭が部屋中に充満することになります。 このような状態になった部屋を人が再び住めるように清掃する、それが「特殊清掃…