堀江 貴文 『君がオヤジになる前に』
著者のいうオヤジとは年齢に関わらず、現状を変えようとしないで、ただただ愚痴を言いつづける「思考停止」状態に陥った人を指しています。
はっきりしたキャラクターのため、好き嫌いはあるにせよ、ライブドア事件のあとも不死鳥のように蘇り、さまざまな活動を続け、実績を残している著者の姿勢は見習うべきだろうと思います。
本書は、25歳、28歳、32歳、35歳の各年齢に応じた架空の人物像を作り、その人の抱えるであろう悩み・迷いに対する著者のアドバイスという形で構成されています。ボーナストラック的な位置付けである38歳では、著者自身についてのことが書かれています(38歳は当時の著者の年齢です)。
【その山を征服している間に、現在のスピードに乗り遅れてはいないか?】
これは、「25歳の君へ」という章での一文です。
文の中の「山」とは「本の山」を指していて、【小説を読むのは時間対効果が薄すぎる】と著者は主張しています。
(完全否定ではありませんが……)
私は本も小説も大好きですので、主張に全面同意はできないものの、この部分はぎくっとしました。
月に何冊本を読むという目標を掲げて消化していくだけ、という時期もありましたので……
読んだはいいが、ただそれだけというのは作者にも失礼な話ですので、読んだ本の数だけを誇るのはもうやめようと思います。
最近のニュースですが、MOMOの打ち上げ成功はとても喜ばしいことです。
この本を読んでいてい著者は譲れない信念を持っていることがひしひしと感じられましたので、その信念で次はどんな道を切り開いていくのか、楽しみでもあります。
- 作者: 堀江貴文,福本伸行
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2010/10/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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